筆のまにまに 〜浮世坊主のとはずがたり〜

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help リーダーに追加 RSS 子供たちの「鞍馬天狗」 

<<   作成日時 : 2008/05/29 21:28   >>

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26日(月)、「武田の杜薪能」にて私がシテを務めさせて頂きます「鞍馬天狗」の申し合わせ(リハーサル)を、矢来能楽堂にて行ないました。

何度かご報告している通り、今回の舞台では地元小学校の子供たちが総勢12名登場するのですが、そのうちの一人、「牛若丸」の役を務める子方(子役)も、実は同じく地元小学校のお子様なのです!

その彼は、私が日頃より懇意にさせて頂いている、甲府市在住の「能面打ち」の方のご二男で、日頃は子供野球のチームに所属し、活躍しています。と言うことで、実はこれまで謡や仕舞の稽古をしたことは全く無く、まさに今回の舞台が「初稽古・初舞台」というわけなのです!

そんな彼と私が今回の「牛若丸」に向けての稽古を始めたのは、ちょうど半年前。私が甲府の稽古で帰郷する時に合わせ、実家の稽古場で一から「謡」と「所作、動作」の稽古から入りました。

当時(?)彼は小学校5年生でしたが、とても覚えがよく、しかも初めてお稽古した子方の謡を、次の稽古の時には全て完璧に暗記してきました!これには私も大感動☆ 正直なところ、「2、3回の稽古は様子見かな・・・・・・」と初めから考えていただけに、既にその時点で「本番はバッチリいける!」と確信してしまいました。

普段は結構シャイな彼(笑)。私と話す時も、小さな声で「ポツリポツリ」と多くを語らないのですが、いざお稽古で謡を謡うと、大人顔負けの大音声で、しかもとても真っ直ぐなきれいな謡い声を披露してくれます。

今年の春になり、いよいよ武田神社の能舞台で本格的に稽古を始めてからも、このパワフルな声は全く衰えを見せず、参拝に来ていたお客様が思わず足を留めて見入ることもしばしば。中には、稽古が終わるまでずっとご覧になり、私が「じゃあ、今日はこれまで。ありがとうございました」と互いに挨拶をしていると、感動のあまり拍手を送ってくださった参拝客の方もいらっしゃいました☆

さて話は戻り、先日の矢来での申し合わせ。この日は実際に装束を一式身につけ、シテ方・囃子方もお揃い頂き、師匠の喜之師監修のもとに行なわれました。

本来、申し合わせは能面・能装束を身に着けずに行なうのが通例ですが、今回の彼は文字通り「初舞台」と言うこともあり、私から師匠にお願いをして装束を着けた形で行なわせて頂きました。

普段は武田神社の能舞台で稽古をしているので、おそらく本式の舞台に上がっても緊張することは無いだろうと思っておりましたが、それでも私がこれまで一人で稽古を見て来たのとは違い、申し合わせではシテ方も囃子方も全員が揃います。もしかしたら、大人数の地謡の声や、お囃子の裂帛の気合のこもった掛け声と音に、驚いてしまうのではないかと若干の懸念はありました。ところが・・・・・・!

申し合わせは「完璧」の仕上がりでした。終了後、師匠が私のところへいらして、「本当に立派な声をしているね!驚いたよ」と嬉しそうに何度も仰って下さり、私も泣きそうなくらい喜びを感じました。逆に諸先輩からは「お前のほうが子供に負けてるぞ」と手厳しいお言葉・・・・・頑張ります。(汗)

地元・山梨に能を広めたいという思いが実り、始めさせて頂いた「武田の杜薪能」。今回は「風・林・火・山」のシリーズのうち最終章に当たるだけに、どうしても地元の子供たちだけで舞台を彩りたかったと言うのが、私のゆるぎない考えでした。

本番はいよいよあさって。立派な舞台になるよう、私も精一杯に臨ませて頂きます!



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